2021/08/23 11:23

今から約700年前、弁内侍という美しい女性がいました。


足利尊氏の家来である武将 高師直(こうのもろなお)から言い寄られ、
さらわれそうになったその時、楠正行が彼女を救いました。

ある時 後村上天皇が「弁内侍を正行の妻に」提案しましたが

正行は戦乱の時代、死覚悟の戦いを決意した身で妻を迎える訳にはいかないと結婚を辞退しました。

「とても世に 永らうべくもあらう身の 仮のちぎりを いかで結ばん」楠正行


出陣前夜、正行は弁内侍へと 父 正成の形見である短刀を自分の形代にしてほしいと渡し、敵のいる四條畷へと向かいました。

正行の討死を知ると形代の短刀で髪を切り 西蓮華台院に入って寂滅する日まで、正行の菩提を弔いました。

「大君に仕えまつるも今日よりは 心にそむる墨染めの袖」弁内侍



正行に残る唯一のロマンスともいえる、弁内侍との辛い悲しい別れがありました。

この「弁内侍」という麹あまざけのラベルにもこの句が書いてあり、
二人に思いを馳せながら飲んでいただければと思います。
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ぜひご感想をお聞かせください(^o^)